施工事例

ガラス面使用による社名サイン

—今回の看板はガラス面とのことですがどんな仕様だったのでしょうか?

仕様はいくつかありますが今回はカッティングシートによる切り文字サインになりました。事務所移転にともない社名を入れたいとの希望でお話が始まりました。

ガラス面に名前を入れる場合はカッティングシートで製作することが多いですが、印刷シートで施工する場合もありますし、曇りガラス調の糊付きシートで社名を抜いて表現することもあります。

ペイント文字で仕上げることもありますが作家さんやアーティストさんが専門に仕上げていることが多いようです。サインペインティングといわれています。

—ガラス面にカッティングシート文字を貼る作業はどのように行うのですか?

まずはガラスの清掃から始まります。

ガラスには細かいほこりが付着しており水などを吹きかけてからスクレーパーと呼ばれる道具を使用してそぎ落としていきます。なかにはガラスを固定するためのコーキングや外壁塗装時についた塗料などが付着している場合があります。それらも同様のスクレーパーを使用してクリーニングしていきます。

清掃を終えると次はカッティングシート文字のセッティングを行います。

ガラス寸法と製作寸法の誤差がないか、データレイアウト製作時には確認できなかったことを現場施工時に確認していきます。

シートの位置が問題なければ貼り始めていきます。

カッティングシート文字を貼る際はアプリケーションと呼ばれる文字の形状や間隔を残すためのシートが通常かかっています。このアプリケーションは貼り終えたら剥がしてしまうものです。

この材料がかかってないと文字をきれいに貼るのは難しい作業になってしまいます。

和紙タイプ、透明シートタイプがありますが今回は和紙アプリケーションで製作しました。

製作する際には機械で文字データを読み込みカットしていきます。

アプリケーション加工された文字イメージ

—今回は社名サインとのことでしたが他にもカッティング文字は使い方があるのですか?

他にも使い方はたくさんあります。

文字を切る前のシートはロール状になっており、壁や商品などの表面仕上げにカットしないでシートのまま貼り込んで仕上げる方法があります。

カッティング文字に近いのはステッカーとして使用することもあります。ロゴデータを頂き、オリジナルステッカーを製作したり、何十枚も製作してノベルティにすることも出来ます。

サイズが大きくなった場合は繋ぎ合わせて大きなグラフィックに表現することもできます。今回は規格シートサイズ内に収まっているため繋ぎ合わせは行わず製作出来ました。

—今回の施工で難しかったことなどありますか?

たまたまと言っていいのか、施工当日は天気は良かったのですが気温が低く、風が少し吹いていました。ガラス清掃のときに水を吹きかけたら水が凍り始めてしまい通常の作業とは違う状況でした。

寒い中の作業では、シートが破れやすかったり、粘着が弱かったりしてしまいます。

また、設置位置が2階ガラス面でしたので大きい脚立を使用しました。高所作業なので安全を取りながら作業を行う必要があり慣れた作業でも時間がかかりました。

同じ現場は一つとしてないので、その都度、注意点を確認しながら作業を進める大切さを改めて感じる現場でした。

水貼り作業を必要とした現場だったらどうすればよいだろうという課題に気付けた経験となりました。水が凍ってしまった面にシートを貼ることは難しい作業なので、今回は仕様や状況が良い方向で進んだ結果でした。この経験も次に活かせる貴重な現場になりました。

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